陽炎座/ツィゴイネルワイゼン @早稲田松竹
鈴木清順を観に早稲田へ。久々の東西線。
東西線のアナウンスの声が何度聞いても学部の友人にそっくりなので、ついついにやけてしまって不審である。しかもちょっと遅刻。
そんなに本数見ているわけではないけれど、彼の撮るものは、「わかりやすい」とは到底思わないが、かといって「難解」という感じでもないなぁという感想である。
何というか、わからないのだけれど、これはわからないなりに楽しめばいいんだろうな、ということはわかる、というか。
このひとの映画、特に今日見た2本に出てくる人は、みんなべたーっとしてて、じめーっとしてて、ねばーっとしてて、はじめからこの世のひとではないみたいである。だんだん映画自体の舞台もこの世かあの世か夢か現かわからなくなって、というかどうでもよくなって、一瞬くらっとくる。
僕にはあんなリアリズムはできませんよ。
というセリフは、その大衆劇?がリアリズムかどうかはさておき、「リアリズム」なるものへの態度としては、監督みずからの投影というか自信のあらわれのような気がした。
そのくらい、「リアル」かどうかなんてどっちでもよい世界がとっちらかっていた。
大楠道代がおそろしく綺麗。藤田敏八は原田泰造にほのかに似ている。原田芳雄が古谷一行みたいだと思った。
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